京の和傘
9月の中旬、
京都出張の折に
京和傘の老舗「日吉屋」さんで
「差し掛け傘」を注文しました。
差し掛けとは、
貴族や僧侶、神官など貴人に対して
お供が差し掛ける為に考案された和傘です。
近年では婚礼の際、新婦に差し掛けるなど
一般にも広く使われているようですね。
名匠庵にお越しくださったお客さま用にと
この度新調しました。
待つことおよそひと月
完成の連絡をいただき先日嬉しく受け取り
しばらく保管しておりましたが…、
本日11月15日は
「一粒万倍日」、そして新月でもあり、
何かを使い始めるにはとても縁起の良い日です。
今日の日まで待って、
ワクワクしながら玄関先で広げてみました。
雨の日や、日差しの強い日などに
差し掛け傘が活躍してくれることでしょう。
きものやさんのしあわせ
先週末の土曜日、11月7日は立冬でした。
名匠庵から程近い平和公園の樹々も
だんだんと色付いてきました。
今年は台風の塩害も無く、
紅葉も黄葉も期待できそうで、
11月の末にはもっと華やかな景色になりそうです。
翌8日の日曜日は
振袖選びのお客さまが御来社くださいました。
ご予約制でじっくりご覧いただき
お嬢様のためだけに
色とりどりの振袖が何枚も広がっている様子は
これまたなんとも華やかな光景です。
ご家族の皆さまが
お嬢様の振袖姿をニコニコと見守って、
時には小物の取り合わせや柄についてあれこれ
お話しているのを拝見するのは
私どもにとって嬉しいひとときです。
また先日は、
振袖の前撮り写真を
拝見させていただく機会がありました。
お写真掲載のお許しをいただきました
美しく着こなしていただき感激です!
おきもの選びからはじまって、
きもの姿のお写真を拝見したり、
着た後のお手入れをお預かりしたり…。
お納めしたあとも
着心地のご感想などをお伺いしたり
末永くおつきあいをさせていただけることが
きものやさんのなによりのしあわせです。
背くらべ
かかりつけの調剤薬局で
おもしろいポスターを見かけました。
「歴史上の偉人と背くらべ」。
身長が190㎝までざっと計測でき、
紫式部は145㎝、
お市の方155㎝、
福沢諭吉は173㎝、
聖徳太子は180㎝の高身長だった事がわかります。
予備があれば譲って欲しいと
お願いしましたら
中外製薬さんから
わざわざ新品を取り寄せてくださいました。
ポスターをうれしく頂戴し、
さっそく広間に貼ってみました。
なぜにこのポスターに目が止まったか…?
七五三の肩揚げ、腰揚げの採寸の時に
お子様の最新のご身長が楽しく測れそうだなと
思ったからです。
お身体にメジャーを当てて測った実寸と、
現在のご身長を参考に、揚げの寸法を決めるので
このポスターが活かせるかも、と
思った次第です。
ですが…、
このポスターの本来の目的は
「骨粗鬆症の早期発見」。
身長をこまめに計測し、
若い頃から3㎝縮んでいたら
医療機関にご相談を、
というものです。
そこで思い当たるのは
ご年配のお客さまから
「いつもの長襦袢が近ごろ長く感じる」と
ご相談をいただく事がよくあるということです。
長襦袢の着丈のお直しの方法は
ご予算やご希望を伺い
何種類かの方法をご提案して
お見積もりの上作業しています。
おうちに身長計は無くても、
若い頃の長襦袢をはおってみて
長いと感じるようでしたら
ご自身は、お近くの医療機関で
お早めにご相談されることをおすすめいたします。
きもの撮影の裏技 iPhone編
振袖選びのため、
名匠庵に来てくださるお客様が
近ごろ増えてきました。
お嬢様を含めたご家族でご来店されたり、
お母さまだけが、先ず下見にいらっしゃったり、
遠方のお祖母様に写真を送って
ご相談されたり…。
当日その場で決められない場合も
ありますよね。
いくつかの候補を
一通りコーディネート撮影して、
あとで落ち着いて写真を見比べる、
という事が
スマートフォンで手軽にできますので
便利な世の中になりました。
(名匠庵では
購入検討のための撮影はオッケーです。)
ただ、
スマホ内蔵カメラの性能がどれだけ良くても
実物のきもの姿を目の前で見るということには
当然かないません。
そこで、
せっかくなら少しでも
実際の印象に近い、美しい写真で
購入の検討をしていただきたいと思い
このページを書きます。
iPhoneをお使いの方向けの
簡単な方法です。
着付けボディに白地の振袖をコーディネート。
普通に撮影しますと
こうなります。
なんとなくグレーっぽく全体に暗い印象です。
そこで
スマホを撮影対象に向け
画面をチョンと触ります。
(タップするって言いますね。)
そうしますと、画面に
黄色の四角い枠線と、
黄色のお日様マークが現れます。
そのお日様マークに指を当て、
上に上に移動させていきますと
だんだん画面が明るくなってきます。
程よい明るさになったら
シャッターを押します。
どうでしょうか…
いい感じです。
では、今度は
黒地や濃い色のきものを
撮影してみます。
黒のはずが
白っぽく見えますね。
そんな時にも
まずスマホを向けたら、
指で画面をチョンとタップして
お日様マークを出し、
今度はお日様マークを指で触れ
下へ下へスライドさせてください。
だんだん色が濃くなってきましたね
程よい色合いでシャッターを
押せば…
実物に近い深い色合いで
撮影できました。
この方法をご存知ない方が
意外に多く、
きもの選びにとても役立ったと
嬉しいお返事を頂戴する事が
多いので、
ご紹介させでいただきました。
※今回ご紹介しました振袖等は
名匠庵で御試着できます。
御来社ご希望日時をお知らせください。