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訪問着のお手入れ・丸洗い・プレス仕上げ|大切な着物を「顔が見えるお店」でキレイに

2026.8.27 Thu post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

 

この春、お子様の入園入学、卒業式のお付き添いなど大切な節目をお迎えになられた皆様、当日は、お祝いの気持ちを込めて美しい訪問着(ほうもんぎ)をお召しになったお母様も多くいらっしゃったのではないでしょうか。

しかし、式が無事に終わりほっとしたところで気になるのが、「着た後のお手入れ(メンテナンス)」です。

 

「大切な着物だから、ネットの宅配業者ではなく、直接顔を見て相談できる名古屋の呉服屋さんに任せたい」

 

先日、名古屋市の呉服店「特選きもの名匠庵」にも、40代のお客様が小学校の卒業式、その後中学校の入学式でお召しになった訪問着をお持ちくださいました。

 

今回は、当店が実際におこなった訪問着のお手入れ事例と、お客様にご好評いただいた「お見積もり」や「選べるプレス(アイロン)仕上げ」についてご紹介いたします。

 

1. 「顔が見えるお店」で着物をお手入れするメリットとは?

着物の丸洗い(着物クリーニング)やしみ抜きは、現在インターネットでも手軽に頼める時代です。しかし、大切な着物であればあるほど、以下のような不安を感じる方も少なくありません。

 

  • 「落ちる汚れなのか、どこまでキレイになるのかを直接確認したい」
  • 「予算がどのくらいかかるのか、事前にちゃんとお見積もりをしてほしい」
  • 「大事な訪問着だから、店舗でスタッフの顔を見て直接手渡したい」

 

特選きもの名匠庵では、お客様の大切なお召し物を直接お預かりし、一枚一枚の状態をプロの目で入念にチェックいたします。

 

着用時に付着した衿(えり)のファンデーション汚れ、皮脂汚れ、袖口や裾まわりの汚れ、帯周りの汗シワ、水汚れ、食品汚れ、経年の変色などを確認したうえで、事前にお見積もり金額と最適なお手入れ方法をご提示いたします。勝手に作業を進めて後から高額な請求をすることは一切ございませんので、どうぞご安心ください。

 

2. 着物の状態やご予定に合わせたご提案

 

名匠庵の着物メンテナンスの一例をご紹介します。

 

(お見積り価格、作業内容はお着物やシミの状態、量により決まります。ここでは作業例をご紹介します。)

 

①丸洗い+しみ抜き

お着物全体を丸洗いし、洗いで取れない汗やシミを別途それぞれ抜き、全体をプレス仕上げし、シワ防止の差し紙を差し込む方法

 

②お手入れ+しみ抜き

衿と袖口の着汚れ取りをして全体をプレス仕上げをし、シワ防止の差し紙を差し込む。

取りきれない強い汚れや他の箇所のシミ、汗はそれぞれ別途作業。

 

③しみ抜き+通常プレス仕上げ

気になる汚れ、シミ、汗抜きなどをピンポイントで抜く作業。

全体をプレス仕上げし、シワ防止の差し紙を差し込む。

 

④しみ抜き+簡易プレス仕上げ

気になる汚れ、シミ、汗抜きなどをピンポイントで抜く作業。

シワの目立つ箇所のみをプレスし、差し紙は最小限部分的に入れる。

 

 

「仕上げのプレス作業(アイロン掛け)」についても、いくつかのパターンがあり、その後の保管予定やご着用のご予定、ご予算に応じた最適な方法があります。

 

① 差し込み紙を入れる丁寧プレス仕上げ 着物の形を綺麗に整え、生地同士が直接重なってシワになるのを防ぐために、衿や身頃の折伏せ部分に「差し込み紙」を挟んで仕上げる方法です。

  • こんな方におすすめ:次に着る予定が当分先(数年後など)で、湿気の少ない環境でタンスに長期保管される方。型崩れを防ぎ、美しい状態を長く保ちます。

 

② 簡易プレス仕上げ 差し込み紙を最小限にする部分プレス仕上げです。

  • こんな方におすすめ:「近々、親戚の結婚式や入学式でまた着る予定がある」「シワは部分的」という方。

 

当店では一律の作業ではなく、お客様の「次に着るご予定」や「保管場所の環境」を丁寧にお伺いしたうえで、最適な仕上げ方法をご提案しております。

 

今回お越しいただいた40代のお客様は

一度他店で洗ったものの、残ったままのシミがなんとかならないでしょうか、とのご相談。

 

訪問着シミ

お袖にシミが残っています。

 

訪問着2シミ抜き

きれいにシミ抜きできました。

 

訪問着3シミ抜き

よく見ると黄変があります。

 

訪問着4シミ抜き

こちらも元通りになりました。

 

今回は③のしみ抜き+通常プレス仕上げで作業させていただきました。

 

名古屋でお着物のお手入れなら「特選きもの名匠庵」へ

卒業式や入学式、七五三、結婚式など、人生の素晴らしい思い出に寄り添ってきたお着物。一度袖を通した着物は、目に見えない汗や皮脂を含んでおり、そのまま保管すると数年後にカビや変色(黄変)の原因となってしまいます。

「一度着ただけだから大丈夫」と思わずに、着用後は早めのメンテナンスが大切です。

 

 

※秋の七五三詣り、結婚式など着物でのお出かけをご予定されているお客様、

ご着用前の半衿付け、プレス仕上げ、小物合わせなどのご用命も承ります。

お早めにご相談ください。

 

ご来店はお問い合わせフォームより日時をご予約下さい。

 

 

 

post : 名匠庵女将

[七五三、単衣の着物はルール違反?] 快適な着こなしのヒント②

2026.8.12 Wed post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

大切なのは、お子様の「最高の笑顔」

先日の「きものの着こなし術」で七五三詣りのお母様、お祖母様のお着物について

11月でも高温の日はありますが、袷の着物に単衣の長襦袢を合わせ、肌着も夏向きの素材で、少しでも快適に、とお伝えしました。

 

そして主役であるお子様の七歳五歳三歳のお詣りのお着物も袷仕立て(冬物)です。

 

10月〜11月の気候が年々高温の日が増えている中、お着物が苦しくて機嫌を損ねてしまったり、汗をかいて体調を崩してしまっては、せっかくの晴れの日が台無しです。

お子様が快適に参拝できるよう、特選きもの名匠庵のひと工夫をご紹介します。

名匠庵が提案する「快適な七五三」の工夫

お着物の仕立てや、肌着の工夫で「暑さ対策」は可能です。

私共では、お子様の負担を最小限に抑えるため、以下のようなご提案をしております。

 

・長襦袢を丸ごと着せるのではなく、袖だけを着物に縫い付ける。

 

長襦袢を丸ごと着せるのではなく、袖だけを着物に縫い付ける。お祖母様の黒留袖を7歳きものに仕立て替えました

お祖母様の黒留袖を7歳きものに仕立て替えました

 

 

・襦袢の身頃は刺繍衿を付けた肌着で代用し、身軽に。

 

襦袢の身頃は刺繍衿を付けた肌着で代用し、身軽に。これらにより、見た目は本格的なお祝い着でありながら、お子様は驚くほど軽やかにお参りを楽しめます。

これらにより、見た目は本格的なお祝い着でありながら、お子様は驚くほど軽やかにお参りを楽しめます。

 

「苦しくない」が、最高の思い出を作る

私たちが何よりも大切にしているのは、お子様の体調管理です。どんなに素晴らしい着物でも、着付けが苦しくて機嫌を損ねてしまっては、せっかくの晴れの日が台無しになってしまいます。

 

以前、当ブログの『「大丈夫、くるしくないよ」3歳女の子の着物、可愛く工夫しました。』という記事でもご紹介した通り、お子様の着付けにおいて最も重要なのは「身体への負担をいかに減らすか」です。

 

具体的には、以下の工夫で劇的に楽になります。

  • 紐の数を減らす: 背中に紐を何度も回すと圧迫感を感じます。前で結べる工夫や、縫い揚げで締め付けを最小限に仕立てた一例です。胸紐も三尺帯も不要です。半衿を縫いつけた肌着を長襦袢の代わりに。長襦袢の袖も肌着に縫いつけています。

 

紐の数を減らす: 背中に紐を何度も回すと圧迫感を感じます。前で結べる工夫や、縫い揚げで締め付けを最小限に仕立てた一例です。胸紐も三尺帯も不要です。半衿を縫いつけた肌着を長襦袢の代わりに。長襦袢の袖も肌着に縫いつけています。

 

紐の数を減らす: 背中に紐を何度も回すと圧迫感を感じます。前で結べる工夫や、縫い揚げで締め付けを最小限に仕立てた一例です。胸紐も三尺帯も不要です。半衿を縫いつけた肌着を長襦袢の代わりに。長襦袢の袖も肌着に縫いつけています。

 

 

  • 襦袢の簡略化: 肌着に可愛い刺繍衿を縫い付け、襦袢袖を肌着か着物に縫い付ける手法なら、重みも軽減されます。

 

襦袢の簡略化: 肌着に可愛い刺繍衿を縫い付け、襦袢袖を肌着か着物に縫い付ける手法なら、重みも軽減されます。市販の7歳用ワンピース肌着

市販の7歳用ワンピース肌着

 

 

半衿を縫いつけ、身長に合わせ裾上げ。長襦袢の代用です。

半衿を縫いつけ、身長に合わせ裾上げ。長襦袢の代用です。

 

  • こまめな休憩と水分補給: 着付けが終わった後も、移動中の車内や神社では、こまめに被布や男児羽織を脱がせたり、喉を潤したりして、熱をこもらせない配慮を。

 

これらは、名匠庵が長年培ってきた「小さなお客様」のための着付けの知恵です。

 

ご家族の最高の笑顔のために、お客様の状況にあわせたご提案をさせていただきます。

お問い合わせフォームよりご来店ご希望日、ご相談内容をお知らせください。

 

 

 

post : 名匠庵女将

[七五三、単衣の着物はルール違反?] 快適な着こなしのヒント①

2026.8.10 Mon post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

 

8月に入り、七五三詣りのお祝い着に関するご相談が多く寄せられております。

 

そんな中で、近年の気候変動もあり、お母様・お祖母様から必ずと言っていいほどいただくご質問がこちらです。

 

「10月・11月の七五三、まだまだ暑い日もありますが、大人の礼装、正装着物は単衣でも良いでしょうか?」

 

伝統的な着物のルールでは、10月から「袷(あわせ)」へと移行するのが基本とされています。しかし、実際に日中の気温が25度を超えるような陽気の中では、大人の私達でさえ汗ばむほどです。ましてや、久しぶりにおきものをお召しになる方も多く、冬の仕立てである袷は大きな負担になりかねません。

 

お母様・お祖母様の装いについて

正直に申しまして様々な考え方があります。

 

同行される大人の方の装いについて10月、11月の陽気であれば、無理に袷にこだわらず、もしお手持ちにございましたら体感温度に合わせて「単衣の訪問着、付け下げ、色無地」、お祖母様であればそれらのお召し物に加え「単衣の色留袖」をお召しになるのも、現代の気候に即した賢明な選択です。

 

「伝統」とは、ルールを守るだけでなく、その時代と環境に合わせて「美しく、心地よく」アップデートしていきましょう…、という考え方。

 

しかし、その一方で

やはり8月のお盆を過ぎますと、暑い日は続くもののどこかしら秋の気配を感じます。

 

デパートなどの洋服売り場もすっかり秋物がメインになります。

神社の森の木々も紅葉には早いものの盛夏のそれとは違います。

 

ほとんどのお客様が七五三のお支度を春〜夏、秋にかけてされますので、11月の気温を思い浮かべてこんなに暑い日だったらどうしようかと迷われるわけです。

 

では、お子様のお衣装はどうでしょう。

7歳、3歳、5歳とも袷のきものです。

 

そこで私どもがお客様にご提案しているのが

「七五三詣りには大人も子供も袷のお着物で」。

 

そのうえで

長襦袢を単衣にしたり、

肌着をさらりとした素材にするという着こなしです。

(10月、11月、お参りの当日が適温でしたら袷のきものに袷の長襦袢でお出かけください。)

 

高温になるようでしたら

長襦袢は単衣でどうぞ。半衿は塩瀬半衿か礼装刺繍半衿で。

 

単衣襦袢後ろ姿

単衣襦袢後ろ姿

 

暑がりの方は思い切って洗える夏襦袢でも。

その際は半衿を塩瀬半衿や礼装刺繍衿など袷向きのものに必ず付け替えてください。

 

 

夏襦袢後ろ姿

夏襦袢後ろ姿

 

長襦袢の下に着る肌着も夏素材でしたら快適に過ごせます。

特に汗が気になる方は麻のステテコがお勧め。足捌きがよくなります。

 

七五三詣りの時期は思わぬ暑い日があります。

帯の下などはどうしても汗ばみます。

 

お召しになられた後は、30分ほどハンガーにかけて陰干しをしてから

たとう紙に収納し、お早めにお手入れのご相談をなさってください。

 

着用前、着用後のご相談は

お問い合わせフォームよりご来店日時をご予約ください。

 

次回はお子様のお着物についてお伝えします。

 

 

 

post : 名匠庵女将

【お手入れ事例】絞りの羽織を解いて誂えた形見のバッグを修理。

2026.7.14 Tue post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

「大切な小物を、次世代へつなぐ」メンテナンス術

皆様のタンスの中には、大切にしまってある「形見分けのお品」や「思い出の詰まったおきものや帯」はございませんか?

 

先日当店で以前、お母様の形見の絞り羽織を解いて和装バッグをお誂えさせていただいたお客様から修理のご相談を承りました。

「気に入って使いすぎて、ついに持ち手がほつれてしまって……。なんとか直せませんか?」とのこと。

 

【お手入れ事例】絞りの羽織を解いて誂えた形見のバッグを修理_バッグ1

 

【お手入れ事例】絞りの羽織を解いて誂えた形見のバッグを修理_バッグ2

 

お持ちいただいたのは、絞りの柔らかな質感が美しい、趣のあるバッグです。

 

拝見すると、確かに持ち手部分は長年のご愛用で生地が擦れ、傷みが見られる状態でした。しかし、それは「いかにそのバッグがお客様の生活に寄り添い、愛されてきたか」という証でもあります。

 

その絞りのバッグを拝見しながら、お客様のそのお品への愛情を深く感じました。大切にされてきたものを、これからも変わらず使っていただきたく修理のご提案をさせていただきました。

 

今回のご相談で大切にしたのは、単に「直す」ことだけではありません。「これから先も長く、安心して愛用していただけるようにすること」です。

 

絞りのバッグの良さは、その軽やかさと手に馴染む柔らかさにあります。しかし、生地は繊細です。絞り生地の残り布があれば同じ布で持ち手を再度お作りすることも可能ですが、また同じように毎日使えば、いずれ同じ場所が傷んでしまいます。

 

そこで私たちがご提案したのは、「本革(レザー)」への持ち手変更でした。

「絞りの伝統的な風合いと、レザーの機能美」

一見、異素材の組み合わせに思えるかもしれませんが、実は非常に相性が良いのです。しなやかな絞りの質感を引き締め、全体的にモダンで高級感のある表情へと生まれ変わらせてくれます。何より、本革は耐久性が高く、使い込むほどに手に馴染むため、安心してお使いいただけるようになります。
先日、修理が完了したバッグをお客様のもとへお届けいたしました。

 

お客様はバッグを手に取り、「これでまた、安心してお出かけできますね。持ち手が新しくなったことで、バッグ全体の印象も引き締まって、とても素敵になりました」と大変喜んでくださいました。

 

【お手入れ事例】絞りの羽織を解いて誂えた形見のバッグを修理_バッグ3

 

【お手入れ事例】絞りの羽織を解いて誂えた形見のバッグを修理_バッグ4

 

絞りの繊細さと、本革の強さ。

 

新しい命を吹き込まれたそのバッグは、これからもお客様の日常を彩り、時には大切なお席でその方の装いを引き立てる名脇役として、長く愛され続けることでしょう。

「使い続ける」ことが、一番の供養になる

着物や和装小物において、形見分けのお品をタンスに眠らせてしまうことは、一番もったいないことだと私たちは考えています。

 

形見のお品は、実際に使うことで初めて輝き、お譲りくださった方の想いもまた、今の生活へとつながっていきます。

 

もし、壊れてしまったから、古くなってしまったからと諦めているお品がございましたら、「特選きもの名匠庵」にご相談ください。

バッグの持ち手交換だけでなく、帯のバッグへのリメイク、お着物の寸法直しや洗い張りなど、職人の技術と私たちの知識で、お品の状態とお客様のご希望に合わせた最適な解決策をご提案いたします。

 

「この先もずっと使っていきたい」

そんなお客様の想いを、これからも大切にサポートさせていただきます。

 

 

ご来店日時のご予約はお問い合わせフォームよりメールにて承ります。

 

 

 

 

post : 名匠庵女将

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

2026.6.5 Fri post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

既製品では満たされない「色味へのこだわり」を形に

「特選きもの名匠庵」では、お着物だけでなく、

お客様の暮らしに寄り添う上質な和装関連品のお誂えも承っております。

先日は、茶席座布団のおあつらえのご相談をいただきました。

 

既製の座布団では、お客様の求める繊細な「色味」や「柄」のニュアンスが

見つからなかったとのこと。

和洋問わず伝統工芸への造詣が深い本物志向のお客様にとって、

「大切な場面で、格式を保ちつつも自分らしい個性が光る」装いや道具は不可欠です。

名匠庵は、こうした高度な審美眼を満たし、お客様の品格を表現するお手伝いをすることを喜びとしています。

 

京都の専門メーカーと創る唯一無二の品

お客様の求める「最高の品」を演出するため、私たち名匠庵は、

単に既製品を探すのではなく、その道のプロフェッショナルとの協働を選びました。

 

今回は、信頼を寄せる京都の上羽機業さんへ出向き、お客様のご要望を直接伝えました。そこには、熟練の職人が織りなす数多くの見本柄、見本色が並びます。その中から、お客様のお好みに最も相応しく、心に響くものを吟味し、選定いたしました。このプロセスこそが、既製品では得られない、ご満足いただける品質を保証する鍵となります。

 

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

 

伝統技術に裏打ちされた素材と、お客様の個性が結びついたおあつらえの座布団は、

先日無事に出来上がりました。細部にわたる点検を経て、お客様にお納めしたところ、

その仕上がりに大変お喜びいただくことができました。

 

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

綿100% 四綾織座布団 約40×44㎝

 

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

 

収納の美しさまで追求した「和晒し風呂敷」の心遣い

お品物を納める際にも、名匠庵ならではの心遣いを徹底しています。座布団のように長く大切に使われるものにとって、保管・収納のしやすさは非常に重要です。一般的な紙箱や紙包装紙では、埃や経年により収納しにくくなることが懸念されます。

 

そこで今回、私たちは特別な工夫を凝らしました。座布団の収納として、和晒し天日干し(わざらし てんぴぼし)の生成色綿生地を選び、風呂敷にお仕立ていたしました。

 

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

 

座布団の特別なおあつらえと心尽くし

 

和晒し天日干し綿生地が選ばれる理由

  • 肌に優しい風合い: 漂白剤を使わない生成り色と、天日干しによる柔らかな風合いが、品物を優しく包みます。
  • 実用性と永続性: 紙と違い、繰り返しの使用や洗濯に耐え、座布団の保管袋として永続的に活用いただけます。
  • 悪目立ちしない佇まい:優しい生成色は収納の際、目立たず沈み込まず棚などの空間にも上品に馴染みます。

 

この特製の風呂敷に座布団をお包みし、風呂敷ごとお客様にお納めしたところ、

「収納のことまで考えてくれてありがとう」と、おあつらえの座布団本体と同じくらい、この心尽くしを大変喜んでいただけました。

 

名匠庵は、3,000点を超える上質在庫と、熟練のコンシェルジュによるパーソナル・コーディネートを通じて、「最高の私」を演出するお手伝いをいたします。茶席座布団に限らず、「既製品では満足できない」「大切な場面で間違いのない装いをしたい」といったご要望がございましたら、どうぞおまかせください。

 

お問い合わせ、ご来社日時ご予約はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

 

post : 名匠庵女将

【帯のリメイク】愛用の赤い袋帯を「白い名古屋帯」に。残った生地で半巾帯と小物まで…女将のアップサイクル術

2026.5.29 Fri post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

赤い袋帯から白い名古屋帯へのアップサイクル

 

「赤」から「白」へ。脱色の魔法

かつてお気に入りだった鮮やかな色の帯。 生地の質は素晴らしく、締め心地も最高なのですが、年齢を重ねるにつれ「今の自分には少し色が強すぎ?」とタンスに眠らせてしまっている方も多いのではないでしょうか。

 

帯のリメイク 赤い帯

 

今回、私は赤色の袋帯を「白色」に「色抜き(脱色)」という選択をしました。

 

なぜ「脱色」を選んだのか?

通常の染め替えでは、元の色より濃い色(紺や黒、深緑など)を重ねるのが一般的です。しかし、今回はあえて一度色を抜き、明るい「白」へと生まれ変わらせました。

  • コーディネートの幅: 白い帯は、どんな着物の色も引き立てる万能選手です。
  • 軽やかさ: 赤の重厚感から、清涼感のある洗練された印象へ。

仕上がってきた帯を見たときは、その変貌ぶりに思わず声を上げてしまいました。元の織り模様はそのままに、光の加減で地紋が浮き上がる、上品な白の帯。これこそが、リメイクの醍醐味です。

 

袋帯から「名古屋帯」へ、仕立ての工夫

さらに今回は、形式も変えました。 重厚な「袋帯」から、普段のお出かけにも気軽に締められる「名古屋帯」へと作り替え(仕立て直し)を行ったのです。

 

帯のリメイク 白い帯

 

帯のリメイク 白い帯

 

名古屋帯にするメリット

  1. 軽量化: 袋帯特有の重さが軽減され、長時間の外出も楽になります。
  2. カジュアルアップ: セミフォーマルから上質な小紋まで、活用の場が劇的に広がります。
  3. 結びやすさ: 自分で手早く結べるため、きものを着るハードルがぐっと下がります。

「良いものだからこそ、しまい込まずに毎日でも締めたい」。そんな願いを叶える形になりました。

 

裏地も無駄にしない「半巾帯」へのアップサイクル

袋帯を名古屋帯に仕立て直すと、どうしても「裏地」が余ってしまいます。 しかし、名匠庵が大切にしているのは「布を慈しむ心」。

この残った裏地を活用して、「半巾帯」を仕立てました。 表地が白になった名古屋帯に対し、裏地で作った半巾帯は、また違った表情を見せてくれます。浴衣やカジュアルな紬(つむぎ)に合わせるのにぴったり。一本の袋帯から、二つの新しい帯が誕生したのです。

 

帯のリメイク 半巾

 

【現在進行形】残り15センチのワクワク

さて、名古屋帯と半巾帯を作ったあと、手元には「残り15センチほど」の生地が残りました。

 

帯のリメイク ハギレ

 

「たった15センチ?」と思われるかもしれませんが、きもの好きにとっては宝の山です。

  • 小さな小物入れ
  • 香袋
  • ミニ花瓶敷き・コースター
  • 帯留めや髪飾りなどの小物
  • ピンクッション(針山)など

 

何を作ろうか、今まさに楽しみながら思案しているところです。この「何を作ろうかしら」と考える時間こそが、きものライフにおける至福のひとときですね。完成したら、またこのブログでご紹介させていただきます。

 

あなたのタンスに眠る「思い出」を形にしませんか?

「特選きもの名匠庵」では、こうした帯のリメイクや染め替えのご相談を随時承っております。

 

  • 「派手になってしまった帯を落ち着いた色にしたい」
  • 「袋帯を名古屋帯にして、もっと活用したい」
  • 「親から譲り受けた帯を、バックや数寄屋袋に」
  • 「分厚く重たい昔の帯の『帯芯』を入れ替えたい」など

 

きものは、メンテナンスやリメイク次第で、何代にもわたって受け継ぐことができる素晴らしい文化です。 私たちは、ただ新しいものを販売するだけでなく、お客様がすでにお持ちの「宝物」を再び輝かせるお手伝いをしたいと考えています。

今回の私の体験が、皆様のタンスの中に眠る帯たちに新しい光を当てるきっかけになれば幸いです。 名古屋・一社の静かな空間で、皆様のきものへの想いをぜひお聞かせください。

店主・女将一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております。

 

※素材などにより脱色後も色が残るなど不向きなものもございます。

一旦お預かりして職人による見立て、お見積もり後の作業となります。

post : 名匠庵女将

本鼈甲金蒔絵バレッタの修理を承りました。

2026.5.15 Fri post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

お客様の想いに寄り添う修理

今回ご依頼いただいたのは、お母様から譲られた本鼈甲に金蒔絵が施されたバレッタです。 「止め金具が壊れてしまい、もう使えないかと諦めていたけれど、母が長年愛用していて思い出が詰まった品なのでどうにか直して自分も使いたい」という切実な思いで、当店へ足をお運びくださいました。

 

鼈甲は天然素材であり、非常に繊細です。経年により艶が失われたり、保管状況によっては脆くなったりすることもありますが、何より代えのきかない「一点もの」であることがその価値を高めています。

 

鼈甲

 

鼈甲

 

職人による金具交換と細部へのこだわり

今回の修理内容は、古くなったバレッタ金具の交換です。

折れてしまった金具はとても繊細なシルエットで、以前は髪飾り金具の定番でしたが今回修理にあたり同じ金具は入手できませんでした。

  1. 金具の選定と交換 鼈甲本体に負荷をかけないよう、最新の注意を払いながら古い金具を取り外し、新しく丈夫な金具へと付け替えを行いました。
  2. 細部のクリーニング(ヘアスプレーの除去) 長年のご使用により、表面にはヘアスプレーの成分や皮脂などが付着しておりました。これらは放置すると鼈甲特有の美しい艶やかな光沢を損なう原因となります。専用の道具を用い、素材を傷めないよう優しく丁寧に汚れを取り除きました。
  3. 磨き上げ 汚れを落とした後は、鼈甲本来の深みのある飴色が出るよう、静かに磨き上げました。

 

鼈甲

 

鼈甲

 

美しくよみがえった鼈甲の輝き

修理を終え、無事にお客様のお手元へお納めすることができました。 仕上がりをご覧になったお客様からは、「新品のように美しくよみがえって本当に嬉しい。これでまた、大切に使っていけます」と、最高のお言葉をいただくことができました。

鼈甲のお手入れについてのアドバイス

鼈甲の髪飾りを長くお使いいただくために、以下の点にご注意いただければ幸いです。

  • 整髪料の使用タイミング:ヘアスプレーやワックスを使用し、髪が完全に乾いた後にバレッタを装着することをお勧めします。
  • 使用後のお手入れ:柔らかな布で、優しく乾拭きしてください。
  • 保管場所:極端な乾燥や高温多湿を避け、防虫剤が直接触れないように保管してください。

名古屋で和装小物の修理なら「名匠庵」へ

「特選きもの名匠庵」では、バレッタの金具交換のほか、草履の修理、さらにはお着物のシミ抜きやサイズ直しなど、和装に関するあらゆるご相談を承っております。

「これは直るかな?」と迷われるようなお品物でも、まずは一度ご相談ください。名古屋市近郊の皆様はもちろん、大切な品を長く使い続けたいと願うすべての方の力になりたいと考えております。

皆様のご来店を、心よりお待ち申し上げております。

 

ホームページお問い合わせフォームよりご来店希望日をお知らせください。

 

 

2026年6月29日の名匠庵の日々にてお客さまのご着用のご様子をご紹介させていただいております。

 

 

 

post : 名匠庵女将

「大丈夫、くるしくないよ」3歳女の子の着物、可愛く工夫しました。

2026.4.15 Wed post : 名匠庵女将 category : きものの着こなし術

2年ほど前のお話。

七五三の三歳女の子のお支度を承りました。

被布ではなく、帯姿で、とのご希望です。

採寸の際試着していただいたところ、

帯が重く感じられたようで着たくないと泣いてしまい

三尺帯もいやとのことで、

素早く、可愛く、しかも楽ちんにという宿題をいただきました。

 

こういうリクエスト、俄然張り切ってしまいます。

 

まずは下着の工夫から。

長襦袢と合体させました。

肌着に可愛い刺繍衿を縫いつけ、

長襦袢は袖だけを肌着につけます。

 

七五三の三歳女の子和装の肌着

 

この赤い生地は、お宮参りの祝い着についている

赤色の袖を利用しました。

 

七五三の三歳女の子和装の肌着

 

衿の合わせを体の前だけでできるようにしました。

これならスムーズに着付けできます。

 

七五三の三歳女の子和装の着付

 

きものも腰揚げをして、

体の前で衿合わせができるように紐をつけました。

背中に紐を一度も回さないので締め付け感がなく

ゆったりとした着心地になります。

 

仕上げに帯がわりの真っ赤な紐をリボン結びに。

 

七五三の三歳女の子着物

 

これだけでとても可愛い着姿ですが

被布もまた素敵です。

 

七五三の三歳女の子被布

 

こちらのきものはお祖母様の江戸小紋、被布は曽祖母様の羽織を

解いて仕立て替えをさせていただいたものです。

 

背中に加賀紋のちりめん細工のワッペンを縫いつけています。

 

七五三の三歳女の子着物加賀紋

 

被布にもお揃いの加賀紋。

 

七五三の三歳女の子被布加賀紋

 

お祖母様がお孫様の為にまごころこめて誂えた世界にひとつだけの

三歳祝い着です。

 

最高の一日を「最高の笑顔」で

七五三は、ご家族の愛の深さと、伝統を重んじる心をお子様に伝える大切な機会です。3歳のお子様が苦痛を感じることなく、その日を心から楽しんでくれることこそが、ご家族にとって最高の喜びではないでしょうか。

名匠庵は、上質な特選きものの提供を通じて、そして何よりも「小さな主役の笑顔」を守るための細やかな配慮と熟練の技術を通じて、ご家族の「間違いのない、最高の七五三」を演出いたします。

最高の祝い着をお探しなら、ぜひ創業1972年の特選きもの名匠庵にご相談ください。

post : 名匠庵女将

「袋帯」を「テーブルランナー」に

2022.4.22 Fri post : 名匠庵女将 category : 小物・和インテリア

 

お客さまから袋帯をお預かりしました。

 

袋帯をテーブルランナーに

 

「テーブルランナー」に仕立て替えてほしい

とのご依頼です。

 

「テーブルランナー」は

「テーブルセンター」とも呼ばれています。

主に装飾のためにテーブルの中央に敷く

細長い布のことですね。

 

早速職人さんに依頼。

 

入っていた帯芯を抜き、

用尺分をカットして両端を丁寧に手縫いし、

仕上げに房飾りをつけて納めてもらいました。

 

房飾り(タッセル)の色はおまかせ頂いたので

帯地の表裏の色やお部屋の雰囲気に合わせてご用意しました。

 

袋帯をテーブルランナーに

 

許可をいただき、

お納め前に

出来上がったテーブルランナーを

弊社のテーブルに敷いて

撮影させていただきました。

 

袋帯をテーブルランナーに

 

ランナーの両端を20〜35㎝垂らすのが

ベストバランスです。

 

お客さまにとても喜んでいただき、

残りの帯地でバックを作るお約束をしました。

 

今度はバック作りの職人さんの

腕の見せ所です。

 

 

 

 

post : 名匠庵女将

「初夏の単衣時期のきものルール」

2021.5.1 Sat post : 名匠庵女将 category : 季節のきもの

 

初夏の衣替えをもう少し詳しく。

 

4月も半ばを過ぎますと、

日差しも明るくなり、

気温も上昇しますので、

今日は単衣を着ようかな、という日もあります。

 

「単衣を着る時期」をおさらいしましょう

 

4月半ば過ぎから5月31日までは、

袷と単衣を気温によって使い分け、

 

6月1日から6月30日までは

単衣のきものをお召しください。

 

7月1日から8月31日までは

絽や紗、夏紬など「うすもの」の出番です。

 

9月1日から30日までは、

再び単衣のきものの季節です。

 

衣替えのルールはざっとこのようになります。

 

7月8月の夏のきものは、

長襦袢から帯、小物まで、すべて

夏物になりますのでわかりやすいのですが、

 

(帯締めに一部例外があります。そのお話は

またの機会に。)

 

単衣きものの場合は夏に近づくにつれ

6月中旬までは帯を袷向の帯

6月中旬過ぎから7月までは夏帯を合わせます。

 

基本は

 

帯が袷の帯なら

帯締め、帯揚げは袷用。半衿は塩瀬。

 

夏の帯なら

帯締め、帯揚げは夏用。半衿は絽塩瀬。

 

 

ただし、

半衿を楊柳半衿にしておけば

冬帯、夏帯に関係なく

単衣のきものを着ている期間中

半衿の付け替えの必要はありません。

 

「初夏の単衣時期のきものルール」

 

たれものの単衣きものには

正絹かポリエステルの楊柳半衿

 

紬の単衣きものには

麻の楊柳半衿をお使いください。

 

 

少々ややこしいので

「帯と小物と半衿のルール」を

写真で説明しますね。

 

「初夏の単衣時期のきものルール」

4月中旬〜6月中旬

 

単衣の長襦袢に単衣きものを着て

帯は袷向きのもの。

帯締め、帯揚げも袷用。

半衿は楊柳半衿。

 

※または塩瀬半衿。

「初夏の単衣時期のきものルール」

 

「初夏の単衣時期のきものルール」

6月中旬〜6月30日

 

夏の長襦袢に単衣のきもの。

帯は夏用。

帯締め、帯揚げは夏用。

半衿は楊柳半衿。

 

※または絽塩瀬半衿。

「初夏の単衣時期のきものルール」

 

単衣の時期はきものをどんな組み合わせで

着るか、迷うこともありますが

今日お伝えした「単衣時期のルール」を

ひとつの目安として

ご参考になさってください。

 

 

 

 

 

 

 

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