模様を着る
名古屋市博物館で開催中の
特別展「模様を着る」。
日曜日の午後、
行ってきました。
衣服や布の「模様」に着目し、
受け継がれる伝統の模様や
常にうつりかわる
流行の模様がつけられた
染織品の数々が
時代別、国別に展示されています。
また、
その模様を表現するための
染めや刺繍の技術、
模様に込められた「意味」も
丁寧に解説が添えられています。
この特別展は世にいう
「松坂屋コレクション」
のほんの一部で構成されています。
昭和6年(1931年)、百貨店の松坂屋は
新しい呉服デザインを生み出すために
京都に「染織参考室」を新設し、
布地や小さなハギレに至るまで
国の内外から様々な染織品を集めました。
平成22年(2010年)にコレクションは
名古屋へ移され、
その一部、およそ3,500件は
名古屋市博物館に寄贈されたそうです。
江戸時代の小袖や
名物裂、インド更紗など
呉服デザインのためのコレクションですから
とびきりの図案揃いで、
このまま着てみたいと思ったり
この柄の一部で染帯を作ってみたいとか
あれこれ創造意欲が駆り立てられる
とても心躍る展覧会でした。
会場の名古屋市博物館は
以前名匠庵の日々でもご紹介した
「名古屋の衣生活」展などなど
興味深い展覧会を開催されますので
要チェックです。
特別展「模様を着る」
2020年10月10日(土)〜12月6日(日)
きもので来場されますと
当日料金より100円引きです。
ぜひお出掛けください。
いい日、旅立ち
秋の台風が近づいています。
名匠庵の庭先には
たぬき。
撮影:社長 慌てて撮ったのでちょっとブレてますね。
夏の終わり頃から時々、親子で庭に現れます。
写真は少し前に社長がカメラに収めました。
初夏に生まれたたぬきは
夏の間に親から餌の探し方を教わって、
秋は巣立ちの季節なのだそうで、
この時期にたぬきを見かける機会が増えるんですね。
台風を避け、
穏やかな日に巣立ってほしいと
たぬきの親戚になったような気持ちの
今日このごろです。
守り袋のこと
日々のブログをうかうかお留守に
していた間に…。
いつのまにか
過ごしやすい気候になってきましたね。
名匠庵もコロナ感染予防に留意しつつ
ご予約のお客さまをお迎えしたり
お客さまにお許しをいただき
ご自宅にお邪魔させていただいたり
京都に出張へ出かけたりという
日々を過ごしておりました。
そうした中、
女の子の初宮参りのお支度で
ご用意した小物の中の、
巾着袋についてご質問をいただきました。
女児宮参り小物
フードセット
この袋のことです。
この巾着袋、匂い袋ですか?お守りですか?
との質問をよくいただきます。
こちらは「守り袋」と言います。
お参りした神社から授かった
「お守り」を入れる袋です。
お宮参りの際、
赤ちゃんを抱いたお祖母さまの肩に
祝い着を掛けますね。
その時祝い着の紐に
写真の小物たち
末広や江戸張子犬、でんでん太鼓とともに
この守り袋も通します。
けれども近年では
この袋にお守りを入れるということもなく
守り袋の形だけが残り
今に伝わっているのです。
実際、この守り袋は封がしてあり
中にものを入れることはできません。
その他のお宮参りの小物、
末広やでんでん太鼓、張子犬にも
それぞれ意味があり、
すべては赤ちゃんの成長と安全を願う気持ちが
込められています。