宮古上布の島、後日談。
先日、9月14日、
宮古島からゆうパックが届きました。
荷主は宮古織物事業協同組合さん。
ちょうど13日に宮古島を通過した台風18号の暴風雨の様子を
テレビで見ていて心配していたところでしたので、
お電話が通じて、お話しできて安心しました。
先日宮古島を訪れた際、タクシーの運転手さんは
ここ2年ほど宮古島には台風が来ていなくて、
陸は緑が生い茂り、海は動かず珊瑚は元気がなく、
という状態が続いていたそうで
台風のうねりが海の底を洗ってくれたり、
大風が害虫を島の外に飛ばしてくれたりするけど
、、、、あんまり大きいのはこまるね。
と話していたことを思い出しました。
ところで荷物の中身は宮古上布の紺絣着尺。
数年前から名匠庵にある宮古上布の柄が、
とても大柄で珍しく、
製作に携わった方のことなどを知りたいと思い
組合に持参したものです。
そして柄を見るなり、
下地恵康(しもじけいこう)さんの工房の作では⁉︎とのこと。
下地恵康さんは昭和の図案名人といわれ、
大柄な図案を得意とし、
伝統工芸士として当時最高の技術者であり、
宮古上布保持団体の代表を務められたこともおありだそう。
持参した着尺の証紙から
国・県指定の伝統工芸品であるものの
現在の検査基準が定められる以前の作であり、
重要無形文化財とすることはできない、との事でした。
そう、ずいぶん前に織り上げられたものなのです。
その糸の、あまりの繊細さに惚れ込んで、
ある問屋さんから譲り受けた、
あまり見かけない印象的な大柄の宮古上布。
せっかくなので綺麗に整理していただき
台風が来る直前に送ってくださった というわけです。
東京での「沖縄の工芸展」を控え多忙な中
本当にありがとうございました。
他に、今回お世話になった
宮古織物協同組合専務理事の神里佐千子さんはじめ、
同じく専務理事の上原則子さん、
宮古上布染色作家の新里玲子さん、
お三方が製作された名古屋帯も一本づつ 名匠庵にございます。
(新里玲子さんは下地恵康さんの工房で修行されたそうです。)
どんな柄か、
ご興味をお持ちくださった方、ぜひ名匠庵へお越しください。
組合で購入した宮古上布についての資料なども
お手に取ってご覧いただけます。
名匠庵へのご来社ご予約、
お問い合わせはメールにてお願い致します。