『盛夏の扇子』のお作法
まずはよくないお手本から
ついつい顔の近くで扇子をバタバタしたくなりますが、
お袖から腕がのぞいでしまいますね。
扇子を使うときは
正面から親指が見えないように指を揃えて要を持つのが女性の持ちかたです。
歩きながらあおがないようにしましょう。
男性は親指を立てて要を握りこみます。
そして扇子は全開にしない。(慎み深く、満ちれば欠けるの心で中骨を2〜3本残して)
あおぐときは胸の下あたりから顔の下に向かってゆったりと肩幅から出ない範囲にとどめます。
これは他の方に風が当たらないようにするための配慮です。
また手のひらは、体温をはかったり、寒い時には火鉢にかざしたりと温度に敏感です。
顔に風を当てるより、手もとを扇子であおいで袖口に風を入れるとさらに涼しく感じられますのでお試しを。
扇子を使う前に、同席の目上の方に、一言断ってからあおぐようにすると丁寧です。
ご参考までに扇子の部位の名称をご紹介します。
どのような場合でも地紙に直接手を触れないことが扇子を長持ちさせるポイントです。
もし帯に挿す時はきものの胸元と扇子が擦れ合わないように深く挿すとどちらも傷みません。
扇子をバックに入れて持ち歩く時は扇子入れに入れることをおすすめします。