永六輔さん
永六輔さんの訃報をテレビで知りました
計量法によって職人さんが曲尺、鯨尺をつかえなくなった時
ひるまずに尺貫法の復権を訴え続けたそうです
著書のひとつ
岩波新書 「職人」
奥付を見ると初版は1996年10月、ちょうど20年前です
職人さんとの対談、聞き書き、職人語録、講演録などで構成されていて各種多彩なモノづくりの職人さんが登場します
呉服にまつわる興味深いお話も出てきますので一部引用させていただきます
型紙で思い出しましたが、琉球紅型の型紙を支えているのは、豆腐造りの職人です。
沖縄の豆腐は、しっかりした木綿豆腐。縄でくくって持って帰れるようなものですが、これを長いあいだ風に晒して、固くする。コチンコチンになって、この豆腐の角なら、頭をぶつけると血が出ます(笑)。
この豆腐の上で、あの紅型の型紙が彫られる。そうすると刃先が傷みません。
美しい紅型を支える職人衆のなかに、豆腐の職人がいるのが嬉しいですね。
もうひとつ
「はなやぐ。 くつろぐ。 やすらぐ。 これだすなァ、お着物のよろしいところは」
− 永六輔さんの御冥福をお祈りいたします −