きものと五十肩と
私ごとで恐縮ですが
昨年の2月ごろから
左肩が痛く、
今でも左腕が後ろに回せない状態が続いています。
あまりの痛さに耐えかねて
病院に行きましたら
いわゆる五十肩ですよとのこと。
渡された五十肩体操のコピー片手に
できる範囲で(ほぼ無理ですが)
肩周りのストレッチをしています。
人によっては2年くらい続くそうですね…
先が思いやられます。
さて、
きものやさんとしては
こんな時にもどうやってきものを着るか。
チャレンジと痛みによる悶絶の日々を送っています。
箪笥からきものを取り出すことからはじまり、
腰紐や帯、前板を背中に回したり
帯枕を後ろ手で持ち上げたりと
その度に激痛が走り
きものの自装にこれほど
肩が重要だったかと
今更ながら気付かされたのでした。
そんな日々の中
今まであまりしたことがなかったのですが
手持ちの帯を何本か
「二部式」に仕立て替えしました。
二部式と言いましても
仕立て方は様々です。
帯を切って作るもの、
切らずに作るもの、
お太鼓のかたちができあがっているもの、
自分でお太鼓を作るもの、
金具がついたもの、
金具のないもの、
胴まわりを二巻するもの、
一巻きで、二巻きしたように見えるものなど…
実験用に
いろいろなパターンの二部式を作ってみました。
せっかくなので先日、催しで
「二部式帯体験会」を開催したところ
今までにない大きな反響があり、
皆さま帯結びに苦労されていたんだと
改めて考えさせられました。
図案から製織まで
手間をかけて
緻密に織られた帯地を裁つよう
仕立て屋さんに指示するのは
いろいろ思うところはあります。
一方で
肩が痛くても
朝、急いでいても、
帯結びが苦手でも、
どなたでも自信を持って
きものでお出掛けできるように
という思いもあります。
お客さまと
よく相談して
最善の方法を
決めたいと思っています。