東三河地域のお客様へ
45年の長きにわたり
ほの国百貨店 7階特選きものサロンを
ご愛顧くださりありがとうございました。
今後は
名古屋市名東区平和が丘四丁目299番地
052-772-4682
「特選きもの 名匠庵」 にて
着用後のアフターケア、
コーディネート、
ご購入のご相談などを承ります。
名匠庵ってどんなところ?
と、見に来てくださるのも大歓迎です。
また、
ご連絡をいただき
ご自宅にお伺いする
外商もいたしますので
どうぞお気軽にお声掛けください。
ご連絡は
当ホームページの
お問い合わせフォームをご利用下さいませ
ほの国百貨店
ほの国百貨店は本日、
前身の豊橋丸栄時代より数えて
45年の歴史に幕を閉じました。
無事に。
これが社長以下
このデパートに関わる全員の思いだったと思います。
午後6時56分。
多くのお客さまに見送られ
最後のシャッターが閉じました。
社長の最後の挨拶の後
全員でお辞儀、の予定を
みんなで手を振って、に急遽変更しました。
お客さま、スタッフの
たくさんの「ありがとう」の声に包まれた
地元密着のほの国百貨店らしい
お別れでした。
最高の接遇を。
令和2年3月15日 日曜日。
愛知県豊橋市
東三河唯一のデパート
ほの国百貨店は
本日の営業をもって完全閉店いたします。
開店前の屋上です。
遠くに雪を頂く山が見えたり、
天気の良い日は三河湾も望めるスペースでした。
屋上のお稲荷さん。
早朝から参拝をする社員さんをお見かけしました。
私も、展示会の前と後にお参りをしておりましたが
今朝が最後の参拝です。
開店前、最後の全体朝礼。
林社長から、最後までそれぞれの「最高の接遇を」との
言葉があり、最後は拍手が起こりました。
さあ、
これから開店です!
私ども、名匠庵が運営させていただきました
「特選きものサロン」も最後のお客さまをお見送りするまで
心を込めて最高のおもてなしをさせていただきます。
いよいよ
ほの国百貨店は明日、
3月15日日曜日午後6時30分に
完全閉店いたします。
新型コロナウイルス対策で
お客さまも販売員も
マスク姿です。
7階特選きものサロンでは
14日、15日の両日
草履修理のご相談にいらっしゃるお客様のために
鼻緒挿げ職人が売場に待機しております。
本日もお客さまの鼻緒調整や、
かかとゴムの取り替えを承りました。
また、
懐かしいお客さま、
OB、OGの先輩方も売場を訪ねて下さり、
皆さん名残を惜しむように
館内を巡っています。
それにしても。
昨年11月15日の
百貨店閉店発表以来、
お客様は
記念に何かひとつ、と言って
楽しそうに品定めをしてくださいます。
ここ数年、
こんな賑わいを目にしたことはなく、
スタッフも一日中お客さまに
きものや和装品の説明をして、
売場とレジを往復しています。
お買い物の楽しさや
販売員としての充実感を
思い出させてくれた日々。
ひととき、賑わいを取り戻した
ほの国百貨店は
明日、45年の歴史に終止符を打ちます。
あっと言う間に
愛知県豊橋市 ほの国百貨店。
閉店まで残すところあと3日。
お客さまも、販売員も
マスク姿です。
閉店を知り、
せっかくだから
ほの国百貨店特選きものサロンで
最後にもう一点、と
おきものをお誂えくださる
お客さまも多かったのですが、
お祖母さまやお母さまのおきものの
染め替えや、ご寸法替え、クリーニングなどの
ご依頼も、駆け込みで本当に、たくさんたくさん
いだだきました。
これまで長い間きものについて、
お手持ちのものを活かしたコーディネート、
しみ抜きや刺繍直し、
もう着なくなった羽織を帯やバックに作り替えたり
大島紬の上に誤ってハサミを落としてしまい
あいてしまった穴をお直ししたり、などなど
数えきれないご相談事をお受けしてまいりました。
まさかデパートでこういったお直しを
受けてもらえるなんて、と
最初の頃はとても驚かれたのですが
きものサロンでご購入のきものはもちろん
どちらで購入されたものについても
様々な職人さんに助けていだだきながら
必ずお見積もりやご提案をしっかりとさせていただき、
お客さまに喜んでいただきました。
こうして最後までご相談をいただけましたことは
お客さまが、
きものについて安心して相談できる
売場作りが出来ていたのかなと
内心ほっとしています。
お持ち込みくださったお客さまに
お許しをいただき、
懐かしい豊橋丸栄(ほの国百貨店の前身)の
「たとう紙」を撮影させていただきました。
お残り布入れ。昭和レトロですね
こちらは丸栄の包装紙。時代を感じます。
皆さま、大事に保管くださっていて
本当にありがとうございます。
たとう紙も大切にお手元へお返しいたしますね。
ファイナルカウントダウン
愛知県豊橋市 ほの国百貨店。
3月15日(日)の最終営業日まであと5日。
今日から
ファイナルカウントダウンセールがはじまり
特選きものサロンも
多くのお客様で賑わっています。
今日は、売場の女性スタッフのために
お客さまがお庭の椿を籠に入れてお持ちくださり
売場がひとときとても華やぎました。
夕方になり、一瞬時間が出来まして久しぶりに屋上へ。
時節柄…、マスクを着用させていただいております。
特選きものサロンでは
夏物も、一足早くセール中です。
あと5日。
あちこちで
カメラをご持参されて
思い出に残されるお客さまが
増えてきて、
いよいよ閉店の時が近くなったと
実感しています。
ほの国百貨店閉店まであと9日です。
愛知県豊橋市 ほの国百貨店。
最後の営業日の3月15日(日曜日)が迫って来ました。
7階特選きものサロンも
ご愛顧感謝セールを実施中です。
最終日の3月15日まで
お手入れのご相談、呉服類のお誂えを承り、
出来上がり次第
係員によるお届け、
または配送にてお手元へお届けいたします。
なお、
ほの国百貨店閉店後
令和2年3月16日(月)以降の
呉服ご購入のご相談や
着用後のお手入れ等につきましては
特選きもの名匠庵
名古屋市名東区平和が丘四丁目299
052-772-4682
にて承ります。
遠方となりご不便をおかけしますが
外商もしておりますので
ご連絡をいただきましたら
ご自宅へご訪問させていただき
ご用件を承ります。
どうぞ今後とも宜しくお願いいたします。
「名匠展」一時休止のお知らせ
名匠庵本社にて開催しております
月々の「名匠展」を
当面の間休止させていただきます。
楽しみにしてくださっているお客さまには
大変ご迷惑をおかけしますが
再開の際にはお知らせさせていただきます。
どうぞ宜しくお願いいたします。
追記
名匠庵の庭の梅が今にも咲きそうです。
長襦袢まめ知識
きものが上手に着られたな、と思うときは
大抵長襦袢の着付けからして
ぴったり決まってます。
きもの姿にとって重要な長襦袢について
あれこれとご紹介します。
まずは「長襦袢のルーツ」から。
「襦袢(じゅばん)」の語源は
アラビア語の Jubbah(ジュッバ)。
アラビアの「胴着」のことです。
「胴着」とは
丈の長い前開きの立衿のガウンで、
学者や学生の服装、イスラムの僧侶の法衣です。
「長襦袢のルーツ」、
実際にはどんなものなのか
ぜひ見てみたいと思い、
昨年11月4日 愛知県犬山市「リトルワールド」
に見学に出かけ
トルコ館にて撮影しました。
写真のこの方は
イスラム教の導師さまです。
トルコでは「lmam(イマン)」と呼ばれます。
導師さまが羽織っているこのガウンを
トルコでは「cübbe(ジュッぺ)」、
「lmam cübbe」と呼ぶそうです。
さて、時は流れ
中世になり、
アラビアのJubbah (ジュッバ)はポルトガルに渡り
「すその短い上着」 gibâo(ジバゥン)に変化しました。
その後、
信長の時代に
キリシタンによって日本に伝来した
裾の短い立衿の上着gibâo(ジバゥン)は
「じゅばん」と呼ばれ
漢字で「襦袢」と当て字で表現されるようになりました。
神戸市立博物館所蔵の
狩野内膳(安土桃山-江戸初期)の南蛮屏風「右隻」に
立衿のついた黒いgibâo(ジバゥン)を着用し
長崎の港に到着した
当時のカピタン(キャプテン)の姿が描かれています。
画像は手に入りませんが、
文明堂のカステラの包み紙を
思い出していただくと良いのですが…。
そのうち小袖と内着(下着)の間にこの「襦袢」を着て
立衿を出すという奇抜な着こなしをする武士も現れ
日本において「襦袢」とは
着物の「下着」としてとらえられるようになります。
その後、
胴の部分がさらしで作られた丈の短い
「半襦袢」を着物の下に着るようになり
江戸時代の後期まで続きます。
丈が裾まである現在とほぼ同じ形の「長襦袢」は
江戸時代後期の遊女が考案したもので
遊郭の部屋着でした。
ところで「長襦袢の役割」とは?
長襦袢は、大切なきものに汚れや汗、
皮脂、白粉、ファンデーションが
つかないように保護する役割があります。
また、体のラインを整えて
きものを着やすくする効果もあります。
では「半衿の役割」は…
長襦袢もきものと同様に汚れると洗うのが大変です。
半衿は、
特に汚れがつきやすい衿元に布地(半衿)を縫いつけて、
汚れたらその布地だけをはずして洗えばよい
との考えから生まれました。
また、きものや季節に合わせて色や素材に変化をつけて
装いのアクセントとしての楽しみもあります。
そもそも「半衿」をなぜ半衿と呼ぶか?
きものの衿の半分程度の長さなので
「半衿」と言います。
以上、
長襦袢にまつわるあんな事こんな事、でした。
また少しずつ書き足していきますね。
まっすぐ見る
連日、
愛知県豊橋市の
ほの国百貨店に来ています。
昨年の11月15日の名匠庵の日々でご紹介しましたが
「ほの国百貨店」が百貨店店舗営業終了を発表し、
以来、
名匠庵が7階で運営しております
「特選きものサロン」にも
多くのお客様にご来店いただいており、
寂しくも忙しい毎日を過ごしています。
今、全館で最終営業日の3月15日(日)まで
45年間の感謝を込めたさよならセールを開催中で、
特に土日にはご家族揃ってほの国百貨店に
いらっしゃるお客様が増えています。
そんな中
私どもの店頭に出品中の
「潮隆雄」先生の綴織の作品を見た女の子が…
潮隆雄 織額「銀閣寺雪景」
「糸でできてる!すごいね‼︎」
と話しかけてくれました。
糸でできている。
ものすごくストレートでシンプルな言葉に
ハッとしました。
綴織に限らず、
私どもが扱っているものは
お蚕さんが吐き出す一筋の糸から
すべてがはじまっているということ、
色柄の意匠や染織の技術や地域性、
作家や職人の工夫と手間によって
私どもの目の前にあるのだということ。
小さな女の子が
作品の本質をまっすぐに見て、
とても楽しんでくれたことで
あらためて
とても大切なことを
思い出させてもらったのでした。