可愛い色達
小紋の端裂。
試験染が残っています。
生地の地色はうす卵色。
試験染は手鞠の柄に施す挿し色のものです。
仕立て上がり、納品する際に、あまりに可愛い色合いに
お客さまにお許しをいただき撮影させていただきました。
こちらは京都のメーカー、(株)西原で染められた小紋。
独特のこっくりした染め色、担当O氏の人柄とあいまって、名匠庵のお客さまにもファンが多いメーカーさんです。
試験染の写真を眺めながら、今度こんな色のきものがいいなぁと
いろいろ想像(妄想?)しています。
※(株)西原の小紋、「季節のきもの」でご紹介しています。
ホワイトミンクのショール
昨日まで名匠庵本社で開催していた「秋の名裳会」用にと、名古屋の和装小物メーカー(株)大善の担当さんがホワイトミンクのショールを持ってきてくれていました。
毛並がととのっていてツヤがあり、手触りがとても柔らか。
そして何より白の色が上品です。
お嬢様の振袖姿にワンランク上のショールはいかがでしょうか。
初春とはいえ気候は真冬の成人の日に、ショールは欠かせません。
寒くなくても振袖など礼装の場合には移動の際コートやショールなどを
お持ちになるのがマナーです。
ショールの扱いについて今年1月10日付の「名匠庵の日々」で少し触れていますので
ぜひご一読ください。
ショールは、ミンク、フォックスの他、広巾の縮緬などがございます。
ご購入ご検討の際はお問い合わせ下さい。
「秋の名裳会」
9月24日(土)、25日(日)の両日、名匠庵本社で
名古屋丸栄百貨店「秋の名裳会」を開催いたしました。
人間国宝・森口華弘作の色留袖をはじめ日本工芸会出品作家の染織作品、
振袖や小紋、綴織のタペストリーなど、盛りだくさんの展示会でした。
ご来場下さいましたお客さま、本当にありがとうございました。
2日間の日程を終え看板を片付ける時、ふと見上げた空には鱗雲。
富士山の山頂では今日、雪が降ったそうですね。
毎週毎週展示会を開催している間に気がつけばすぐそばに秋が来てました。
そろそろ衣替えのしたくをしなくっちゃ!
秋の料亭千賀名匠展
愛知県蒲郡市三谷温泉「料亭千賀」に来ています。
今年の4月にも、こちらで「春の千賀名匠展」を開催しましたが(名匠庵の日々4月23日)
早いもので今、 秋の「千賀名匠展」開催中です。
明日17日(日)午後5時閉場です。
お近くにお出掛けのご予定がおありでしたらどうぞお立ち寄り下さい。
ところで、
千賀さんに今年の三谷祭のポスターが貼ってありました。
今年は10月15日(土)、16日(日)の2日間。
天下の奇祭と名高い三谷祭のクライマックス、
山車の海中渡御は16日(日)の午前10時45分頃の予定だそうです。
いつもこの時期は週末ごとに名匠展を開催しているためなかなか三谷に来れませんが
三谷の町衆の祭にかける心意気、ぜひ間近で体感したいものです。
竹富島にて
遅めの夏休みをいただき、沖縄の小浜島に行ってきました。
中部国際空港からおよそ1690キロ。
2時間35分のフライトで石垣空港に降り立ちタクシーで30分、石垣港離島ターミナルへ。
小浜島へは高速船で40分ですがその前に竹富島に立ち寄りました。
竹富島は石垣港から高速船で約10分。
赤瓦の集落、白い砂を敷き詰めた小道、観光客を乗せた水牛車から聞こえる三線の音色、星の砂で有名なカイジ浜などなど周囲約9・2キロ、珊瑚礁に囲まれたこの島の魅力はとても一言では言い表せません。
そんな竹富島の集落にある竹富民藝館(竹富町織物事業協同組合)を訪ねました。
館内は竹富町の織物の歴史や工程、植物から作られる天然染料で染めた味わい深い色の糸などがわかりやすく展示されています。そしてその傍らには現役の織機が並んでいます。
ミンサー帯の筬(おさ)通し作業中のお手元を許可を頂き撮影させていただきました。
筬通し:針金状の綜絖(そうこう)に通した千本以上もの経糸(たていと)を一本づつ櫛状の筬の目に通していく作業
組合の方のお話では、竹富町の織物には
竹富芭蕉布や竹富麻布(苧麻)、
八重山グンポウ(たて糸が木綿、よこ糸には苧麻などを使った気軽な夏着物地)、
紬帯、ミンサー帯、花織り手巾などがありましたが、
7〜8年ほど前から着物地の生産はほぼストップしていて、
ミンサー帯を昔馴染みの取引先の注文に応じて作るのがやっとという状況なのだそうです。
芭蕉布は糸芭蕉という植物からとった糸で織ります。
手をかけて大切に育てた糸芭蕉を刈り取り、一枚ずつ皮を剥ぎ取り、
その皮を灰汁の大鍋でムラなく煮て、パイ(薄い鉄板)でしごいて不純物を取り除き、陰干しして糸を取り出していく。その工程のどれもが時間と体力と根気、熟練の技術を要する「人の手」がかかることで、従事される方も少なくなっているのでしょうか、、、。
織機があっても糸芭蕉や苧麻といった植物を着物地に織り上げて市場に豊富に出せるだけの「糸」がないのです。
民藝館に展示されている、ガラスの向こうの昭和初期のきものを目に焼き付けて竹富島を後にしました。
※竹富町のミンサー帯について オススメのきもの でご紹介しております。
よろしかったらご覧ください。
日本の勝負服
はい。 それはきものですね。
小池百合子東京都知事 よくおっしゃってくださいました。
21日に閉幕したブラジル・リオデジャネイロ五輪。
その閉会式のクライマックス、フラッグハンドオーバーセレモニー(五輪旗の引き継ぎ式)に、きもの姿で臨んだ小池知事。
リオ市長から国際オリンピック委員会のトーマスバッハ会長に返還された五輪旗は次回2020年の開催地、東京を代表して小池都知事に手渡されました。
TV中継の画面を通して拝見したお召し物は、上品な地色に、鶴の輪郭を金コマ刺繍で縁取した琳派調の比翼付きの色留袖。
金色の袋帯も、色留袖の鶴の縁取りの金糸と同じ色調に合わせて上品な取り合わせでした。
スポーツの祭典という場所柄を考え、紋の数が五ツ紋ではなく三ツ紋の色留袖というチョイスは閉会式のテーマの1つ「喜びと祝福」にふさわしい装いだと思いました。
他にも数枚リオでの公の場できものをお召しでしたから、きものは畳めば平らになると言いつつ小物や草履、洋服も必要でしょうから旅支度は大変だったのではないでしょうか。
(雨に濡れたお召し物も、慌てず騒がずお手入れに出されることと想像します。)
引き継がれた五輪旗はまもなく日本にやってきます。
4年後、2020年東京五輪に向けいよいよ本格的にスタートですね!
1964東京五輪記念風呂敷 京都の老舗風呂敷・袱紗メーカー宮井株式会社製 名匠庵所蔵品
SEE YOU IN TOKIO!
気がつけば
8月7日は立秋だったんですね。
名古屋市は連日、日中38度越え。
おとなり岐阜県の多治見市では39・7度を記録した日もありました!!!
連日の真夏日の中、7月28日から8月3日まで豊橋市 ほの国百貨店美術画廊で一週間にわたり開催した「潮 隆雄と本つづれ勝山展」を終え、8月6日、7日の両日は、名匠庵本社で「葉月 名匠展」を開催いたしました。
猛暑の中それぞれご来場くださいましたお客様、本当にありがとうございました。
ご来場下さったお客様の中に「会津いぢゃり織」のおきものをお召しの方がいらっしゃいました。会津の野生のからむし(苧麻)と少量の絹糸で出来た糸で織り上げた生地はシャッキリ、サラサラで、涼やかなきもの姿でした。
麻のきものの特徴としてシワは必ずつきますが、「上手な着付けと身のこなしで、同じシワでも良いシワがつく」と思います。
シワと汗対策は夏のきもの姿の腕の見せどころですね。
そして気がつけば
リオデジャネイロオリンピックが開幕し、
夏の全国高校野球も開幕。
愛知県代表 東邦高校の校舎は名匠庵から車で5分という位置関係です。
初戦、福井県代表の北陸高校と対戦して19ー9で勝利!
時々トレーニング中の野球部の皆さんをお見かけしてますので活躍がとても嬉しいです。
オリンピックも、高校野球も、どちらも8月21日に閉幕だそうです。
そして気がつけば、すぐに秋の気配。
みなさまどうぞ体調崩さず、暑さを乗り越えてくださいね。
潮 隆雄と本つづれ勝山展
7月28日(木)〜8月3日(水)まで、愛知県豊橋市 ほの国百貨店 7階美術画廊にて潮隆雄と本つづれ勝山展を開催中の為連日豊橋に来ています。
潮 隆雄先生は昭和13年 和歌山県田辺市生まれ。
昭和32年に郷里を離れ京都市立美術大学(現・芸術大学)工芸科染織図案専攻に入学、当時教授であった稲垣稔次郎、小合友之助の指導のもと染織工芸に出会いました。
「綴(つづれ)織」という技法で内なるものの表現を試み、昭和36年に新日展に初入選。
建築を彩るタペストリーの第一人者となりました。
他にも、生まれ故郷である和歌山県熊野、高野山、そして京都の風景を綴織で織り上げた小品や、打敷なども制作されています。
今回は潮先生の風景作品の額装を美術画廊に展示いたします。
また、会場には綴織にちなみ、潮隆雄先生と縁のある京都「本つづれ勝山」の帯なども出品しております。
爪織つづれ袋帯、八寸名古屋帯、絽つづれ袋帯、絽つづれ八寸名古屋帯、蓮糸つづれによる念珠入など。
間近で爪織つづれを御覧いただけます。
そして、そして、、、! 会期中の特別出品として
京都 祇園祭 「北観音山」 二番水引の制作レプリカを展示しております!
こちらは、本つづれ勝山が祇園祭の北観音山 鉾町から注文を受け平成18年に織り上げて納めた 全長16メートルの水引「紅地梅笹牡丹唐草文様」のレプリカです。
祇園祭のクライマックス、山鉾巡行(北観音山は後祭の巡行)を華麗に彩る水引の文様と鮮やかな色彩をぜひ御覧ください。
本当ににこんな機会はなかなかございません。
ぜひご来場ください。
「潮 隆雄と本つづれ勝山展」
平成28年 7月28日(木)〜8月3日(水) 最終日は午後4時終了
ほの国百貨店 7階美術画廊
愛知県豊橋市駅前大通 2-10
(お問い合わせは 特選きものサロン0532-55-1240まで)
永六輔さん
永六輔さんの訃報をテレビで知りました
計量法によって職人さんが曲尺、鯨尺をつかえなくなった時
ひるまずに尺貫法の復権を訴え続けたそうです
著書のひとつ
岩波新書 「職人」
奥付を見ると初版は1996年10月、ちょうど20年前です
職人さんとの対談、聞き書き、職人語録、講演録などで構成されていて各種多彩なモノづくりの職人さんが登場します
呉服にまつわる興味深いお話も出てきますので一部引用させていただきます
型紙で思い出しましたが、琉球紅型の型紙を支えているのは、豆腐造りの職人です。
沖縄の豆腐は、しっかりした木綿豆腐。縄でくくって持って帰れるようなものですが、これを長いあいだ風に晒して、固くする。コチンコチンになって、この豆腐の角なら、頭をぶつけると血が出ます(笑)。
この豆腐の上で、あの紅型の型紙が彫られる。そうすると刃先が傷みません。
美しい紅型を支える職人衆のなかに、豆腐の職人がいるのが嬉しいですね。
もうひとつ
「はなやぐ。 くつろぐ。 やすらぐ。 これだすなァ、お着物のよろしいところは」
− 永六輔さんの御冥福をお祈りいたします −
沖縄の三線。文月名匠展を開催しました。
週末の7月9日(土)と10日(日)、文月名匠展を開催しました。
ご来場くださった皆さま本当にありがとうございました。
「南の島のきもの展示販売会」と題し、大島紬、紅型や琉球絣、花織や芭蕉布、宮古上布などを展示しました。
会場には沖縄の三線。
ひとつわかったことは、、、、皆さん、結構楽器好きなんですね。
三線は初めて触ると言いつつ勘どころをすぐに理解して演奏してくれたり。
聞けば、実はギターやってる方とか絃楽器なんでもござれという方も。
三線1棹を囲んで、沖縄や音楽の話が弾みました。
そして時折皆さんが戯れに爪弾く三線の音色が会場の程よいBGMとなったのでした。
来月8月6日(土)・7(日)も名匠庵で展示販売会開催いたします。
テーマは「葉月名匠展 ・フォーマルきもの展」。
黒留袖、色留袖、振袖、七五三のきものを特集します。
ご予約なくてもご来場いただけます。
趣味のきもののコーナーに三線置いておきますね。