染と織の歴史① 縄文時代〜弥生時代
□ 縄文時代
人々は動物の皮や革、そして植物繊維(主にカラムシなどの草の皮、葛や藤などの樹の皮)を 編み、骨で作った針で縫い合わせた布を身に付けていました。新潟県の織物「小千谷ちぢみ」、沖縄県の八重山上布などは今も変わらずカラムシ(苧麻)の糸で織られています。
人と繊維との長い関わりの始まりです。
□ 弥生時代
魏志倭人伝によると庶民の女性は布の真ん中を裂き頭からかぶる「貫頭衣」と呼ばれる衣で生活していました。
小さい頃新聞紙に穴をあけてかぶり原始人ごっこをしたことのある方も多いのではないでしょうか。
ただ、当時織られていた布の巾は30㎝ほどであったといわれていますので、実際にどの様な形であったかは諸説分かれる所です。
現存する人物埴輪を見ると現在のきものと違い男女ともツーピースで、男性は下はズボン、女性はスカート姿です。
また、生地の素材は吉野ヶ里遺跡から麻などの他に日本茜や貝紫で染められた絹織物も出土しています。