シャリ感ある生紬(なまつむぎ)の名古屋帯
今日は七夕。
笹と短冊、硯と筆、流水が品よく描かれた名古屋帯はいかがでしょう。
生地は生紬(なまつむぎ)という生地です。
数年前に仕入れました。
繭からひいた生糸はセシリンという膠質に覆われています。
精錬という作業を施して、セシリンや不純物を完全に除去された糸は、細く、しなやかやで光沢のある絹糸となります。
生紬の糸は精錬作業を途中で止め、セシリンを多少残すので、弾力があってシャリ感のある糸になります。
色あいは、セシリンがほんのり残り、優しい生成色。
織り上がるとあじわい深い節が入って、ハリのあるさらりとした生地になります。
精錬の薬剤やタイミングも生地の良し悪しの決め手なのでしょう。
主に夏物と言われていますが、帯の場合、生地の厚みによっては真冬を避けて使えるものもあります。
迷ったら柄ゆきで判断されるといいですね。
ご紹介した名古屋帯は「ザ・夏帯」 。
単衣と盛夏のお洒落着きものにぜひ合わせて欲しい帯です。
帯芯は綿の絽芯がおすすめ。
良い柄の生紬は近頃品薄です。
ご購入、お仕立て、小物合わせなどをご検討の際は、お問い合わせフォームからご連絡ください。